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DXに必要な上位5つのスキル【若手編】

#AI人材​

#DX推進

「今後、どんなスキルを磨いていったらよいか?」
「キャリアアップをスムーズに進めるためにはどうすべきか?」

特に若手社員の方は、上記のような悩みに直面することがあると思います。
この記事を読む方であれば、おそらくDXへの興味があると思いますので、スキルアップに役立つであろう上位5つのスキルをご紹介します。

自社がDX到達度の平均と比べて進んでいるのかを知ることから始めましょう。選択肢に回答していくとレーダーチャートで自社のDX到達度が可視化され、コンサルタントによるアドバイスを受け取れます。

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これからのDX市場規模

これからの時代、DXはビジネスに必要不可欠であることが多くの調査結果で判明しています。例えば、モルダーインテリジェンスの調査では、2026 年までに 17.5% の複合年間成長率(CAGR)で成長し、2兆7,500 億ドル(300兆円)近くに達するグローバルなDX市場の価値を予測しています。

日本においても、富士キメラ総研の調査結果は、2030年度におけるDXの国内市場は5兆1,957億円に達すると予測しています。2020年度の1兆3,821億円に対して約3.8倍の規模です。2030年度においても、交通・運輸業界が最大の市場規模になると見込まれます。

出典: DXの市場規模はなぜ拡大している?国内と世界の市場規模や拡大理由を徹底解説!別ウィンドウで表示します | Boxsquare

新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降にDX人材が求められる理由

私たちはこのパンデミック以降の数年間で多くの課題に直面しました。その結果、急速にDXが進んだことは明らかです。
DXが進むこの動きは不可逆的であり、デジタルを導入していくことは、企業が生き残るために不可欠になっています。パンデミックとそれに続くビジネス上の課題のおかげで、かつては数年間かけていた変革計画が、1年以下で実施することが可能となりました。
ただし、効果的なビジネス変革とは、テクノロジーを追加するだけではなく、ビジネスの運営方法を変えることであることも覚えておく必要があります。そのため、企業全体のDXはそれほど迅速かつ簡単ではありません。

逆に言えば、どの企業もDXに貢献できる良い人材を確保できれば、DXの成功率が大幅に向上し、利益を得るまでの時間を短縮できることになります。

では、DXに貢献できるスキルとは何かをみていきたいと思います。

DXに必要な上位5つのスキル

結論から言うと、DX成功に最も貢献する上位5つのスキルは以下のとおりです。

1. デジタルへの造詣、2. データ分析、3. デジタルマーケティング、4. サイバーセキュリティ、5. リーダーシップ

これらのスキルセットについて詳しくみていきます。

1. デジタルへの造詣

デジタルサービスを導入してその恩恵を受けるために、基本レベルのデジタルスキルを備えている必要があります。
必要なスキルとして、まずはドキュメントやスプレッドシートの使用・アプリの操作・クラウドコンピューティングの理解などの単純なものを習得します。
さらに、より具体的なテクノロジーを習得するには、e-learningなどで学ぶ必要があります。企業が実施していれば、従業員向けのトレーニングプログラムを受講してもいいでしょう。

"従業員のITリテラシー"が低いという事実は、多くの組織にとって課題となっています。確かに、企業の中でも、中間管理職やIT担当者といった一部の人は、おそらく新しいテクノロジーを使用することに自信を持っています。
しかし、全社で見ると、営業・製品・生産・物流などのチームに所属する人々の間では、ITに詳しい人はあまりいません。デジタルに詳しく、かつ上記のようなIT部門以外で働いている人は「デジタルに詳しいこと」がスキルアップの武器になります。

2. データ分析

DXにおける最大のメリットは、ビジネスリーダーや意思決定者が利用できるデータが大幅に増えることです。
より多くのデータにアクセスできることは素晴らしいのですが、企業が膨大な量のデータをビジネス上の利益を生み出す実用的な結論に変えるには、専門家による分析が必要です。

データ分析の専門知識は、組織のDXを成功させるために不可欠です。アメリカでの調査結果によると、米国労働統計局は、データサイエンティストの雇用が2021年から2031年にかけて36%増加すると予測しており、これはすべての職業の平均よりもはるかに速いペースです。データ分析の専門知識がいかに重要か理解できます。

ほとんどの人は、データサイエンスを、データを使用して顧客を見つけたり、顧客に最適なサービスを提供したりすることだと考えています。
しかし、それだけに留まらず、これからのデータ分析技術は、クラウドコンピューティング・人工知能(AI)・機械学習などの新しいテクノロジーを使用して、企業の膨大なデータセットから利益を得る新しい方法を提案する立場に進化していきます。

3. デジタルマーケティング

マーケティングスキルは、顧客にリーチし、製品やサービスの認知や販売を確実にするために不可欠です。

特に、今日のマーケティングのほとんどがデジタルで進行しています。IDC Japanの発表では、企業のデジタルマーケティングをITやビジネスの側面で支援するサービス関連の2019-2024年の年間平均成長率(CAGR)は4.8%となり、2024年には5,299億円に達する見込みとなっています。

出典: 国内デジタルマーケティング関連サービス市場予測を発表別ウィンドウで表示します | IDC Japan

これは、EC・検索エンジン最適化(SEO)・電子メール・ソーシャルメディアマーケティングなどのスキルが、製品のプロモーション・消費者需要の創出・顧客からのフィードバックにとって非常に重要であることを意味します。
これらのスキルを持つことで、企業においても重要な役割を任せられる可能性があります。

4. サイバーセキュリティ

消費財の小売業者・ブランド・流通業者が、サプライチェーンや顧客とのデジタル接続を強化するにつれて、サイバー攻撃によるリスクが増大します。
多くの場合、企業は労働人口の低下という課題に対して、デジタル化を進めていくうえでクラウドへの依存度が高まり、個人情報を守る必要が出てきました。つまり、企業は社内または外注のセキュリティ運用専門家を雇用して、このリスクを積極的に管理する必要があります。

サイバーセキュリティがDXで重要な役割を果たしていることは明らかです。コンサルティング会社のマッキンゼーは「デジタル企業のあらゆる側面がサイバーセキュリティに重要な意味を持っています」と述べています。

企業は、今後ますます、不正防止・セキュリティ・製品開発をより適切に管理する必要があります。その際に、サイバーセキュリティに対応できるスキルを持っていることで、より市場価値を高める人材になることができます。

5. リーダーシップ

DXの成功には前述4つの機能が不可欠ですが、DXを進めるうえで、企業文化がDXの最大の障壁になることを覚えておく必要があります。

企業文化は変えるのが難しい場合があるため、その成功は、企業のリーダーに大きく依存しています。DXは、大規模で費用と時間がかかる投資であり、強力なリーダーシップの存在が必要であることは間違いありません。
リーダーは、継続的な変革を達成するために必要な大きな変化を生み出せるような幅広いスキルを持っている必要があります。

  1. DX推進に必要な戦略的思考
  2. 特定のデジタルスキル
  3. 部下の成長マインドセットの育成
  4. コミュニケーション力
  5. 影響力の優先順位付け
  6. イノベーションと変化への対応
  7. 他のリーダーやチーム間での効果的なコラボレーション

効果的なリーダーは、ビジネスの変革を成功させるために、これらすべてのスキルを持つ必要があります。

最後は、リーダーシップという形でまとめましたが、一つのスキルに特化することなく、上記のスキルを組み合わせてキャリアアップをすることも考えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしょうか。
DXの分野から見て、今後キャリアアップに"使える"スキルを5つ紹介しました。若手の皆さんがこれから自分のキャリアを考えていくうえで、ぜひ参考にしてもらえたら幸いです。

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この記事の著者

日淺 光博​

DX専門コンサルティングファーム・株式会社日淺代表取締役社長。DXコンサルタント。​2012年に起業。財団法人九州経済調査協会アドバイザー、三越伊勢丹グループ会社顧問などを歴任。​DXコンサルタントとして、直近2年間で50社以上のDXプロジェクトに関わり、現在に至る。​
著書に「難しいことはもういいんでDXがうまくいく方法だけ教えてください別ウィンドウで表示します」がある。​

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